「何よ、これ……」 荒れ果てた鎌石村小中学校を目の前に、観月マナは思わず目を見張ってしまった。 スタート地点であるが故、爆破されたからという理由もそこにはあるかもしれない。 しかしマナの視界の先、外からでも分かる激しい損傷はとある教室と思われる場所だった。 二階に設けられているその教室の窓ガラスは砕けており、今マナからすると目と鼻の先にある地面には、それら破片がキラキラと朝陽を反射しながら散らばっている。 内部がどうなっているのか。 まだ中に入っていないマナは分からないが、そのような状態の窓は例の教室だけであった。 一体何が起きたというのか。それを知りえる術を、マナは持っていない。 得体の知れない恐怖に、マナはさーっと血の気が引いていくのを感じた。 姉のような存在である森川由綺を失ったという現実、傷ついたマナはいつしか疲れ草木の生い茂る森の中熟睡していた。 マナが目を覚ました時は既に空も大分明るさを取り戻していて、経過した時間の大きさにマナは一人焦ってしまう。 そんな彼女が今しがた見つけたのが、この鎌石村小中学校という施設だった。 もしかしたら校舎の中にはマナの知人がいるかもしれない、そんな可能性はマナも捨てきれないだろう。 しかしあまりにもリスクが高く見えてしまい、マナはどうすることもできず正面玄関入り口にて二の足を踏むしかなかった。 「……ぇ?」 その時だった。 マナの耳が捕らえたものは砂を踏みしめるジャリジャリとしたものであり、その様な音は現在マナのいる砂地の校庭でないと作ることができない足音であった。 音の大きさからして決して遠くではないであろう距離を瞬時に察したマナは、すかさず自身の支給品であるワルサーを構えると周囲へ視線を素早くやる。 マナが一人の少年の人影を発見するのに、そう時間はかからなかった。 ぞっと。 少年の姿が視界に入った途端マナの背中を走ったのは、寒気以外の何物でもなかった。 体つきからすればマナとそう年も変わらないであろう少年、しかし一つの異様さがマナの胸に警報音を叩きつける。 少年の両手は、真っ赤に染まっていた。 深紅のその意味は時間の経過によるものだろう、彼の着用している上着の腹部にも同じような染みができてしまっている。 しかし彼の足取りはしっかりしていて、とてもじゃないが出血による怪我を負った人間の物だとマナは判断することができなかった。 それでは、一体あの赤の出所は何なのか。 指し示す事象が一つであると結論付けたと同時に、マナは構えていたワルサーの照準を真っ直ぐ少年に向ける。 「う、動かないで!」 震える声を隠すことなんて出来ない、しかしどうしてかマナの中にはこの場から逃げ出そうという気持ちがなかった。 突然の来訪者により冷静さが欠けてしまい、自分の中での行動の選択肢を用意することができなかったということもあるかもしれない。 だが一番の理由は、彼女に与えられた支給品である武器の存在だろう。 拳銃という当たり武器、それだけでマナの気が大きくなってしまったという部分は計り知れない。 当然の如くマナは目標である少年に対し定めた座標を動かすことなく、次に少年がどのような行動に出るかを見定めようとした。 誰だって、死ぬのは嫌だろうということ。 死にたくないのなら、凶器を所持するマナは回避すべき危険な存在にはなる。 マナ自身、そう判断していた。 拳銃という当たり武器、そのリーチこそがマナの全てだった。 だから、少年の歩みが止まらないというこの現状に対し、マナは困惑を隠すことができなかった。 マナは銃を構えているにも関わらず、少年は俯き加減のままゆっくりマナとの距離を詰めてくる。 もしかしたらこちらを見ていないのか、しかし声かけはしているからこちらの存在は伝わっているはずだ、荒れていくマナの心中は鼓動のスピードに換算されていく。 伝わる汗、からからに乾いてしまった口内の気持ち悪さ、マナは眩暈さえも覚えていた。 訳が分からないということ、その恐怖。 言葉が伝わらないということ、その戸惑い。 全てがマナにとっては、初めての感情だった。 この島に来て、初めてのそれだった。 「死にたいの? だ、だって死んだら終わりなのよっ?!」 私は銃を持ってるのよ、そんなマナの言葉にも少年は何の反応も見せない。 ジャリジャリと砂を踏む音と微かな痛みを伴う乾いた自身の呼吸音、その二つがマナの聴覚を埋め尽くす。 クラクラする。自分がこの後どうすれば、いいのかマナはそこまで考えていなかった。 銃を構えるということ。 それは、脅しの意味でしかなかったということ。 発砲するということ。 それは人を傷つけるという行為である。 もしくは、人を死に至らしめるという行為にまでもなる。 ……そんなことを行うことができる覚悟まで、マナは決まっていなかった。 「ひっ」 気づいたら、少年とマナの距離は目と鼻の先になっていた。 砂を踏む音はもう辺りに響いていない、当然である。 少年は足を止めていた。 もう進めなくなっていたからである。 何故か。 「あなた……死にたいの……?」 マナの構える銃口は、少年の胸に当たっていた。 少年とマナの距離は目と鼻の先の距離になってしまっている、それは文字通りそのままの状態を表している。 すっと、その時やっと俯き気味だった少年が顔を上げた。 甘やかな作りは中性的で、異性を感じさせない儚ささえをも含まれているように感じるマナだが、反面何の表情も見て取れない少年のそれに対する戸惑いというのも、彼女の中には同時に浮上していた。 「え?」 少年の右腕が、ゆっくりと持ち上げられる。 マナはじっと、その動きを目で追っていた。 瞬間響いた乾いた音。 痛み。 振動。 続いて感じた半身の痛みにマナが悶える、彼女の体が砂地に叩きつけられたことが原因だった。 自身が頬を張られたという事実に呆然とするマナは、まさか初対面の人間からこのような無礼を振舞われることを予想だにもしていなかっただろう。 「な、何すん……っ」 反射的に睨み上げ文句を吐き出すためにと口を開いくマナだが、言葉は最後まで続かなかった。 何かを弄る音、恐らく支給されたデイバッグの中身を漁っているであろう物音がマナの耳を通り抜ける。 それが止んだ次の瞬間マナが捉えたものは、首筋に伝わる絶対零度だった。 少年と目が合う、相変わらず彼の瞳には何の感情も含まれていない。 鈍い痛みが首に走りぬける、それがあてがわれた包丁が原因であることにマナはまだ気づいていなかった。 大きな戸惑いはマナの思考回路を停止させ、それは彼女の行動にも露に出てしまっている。 マナの瞳が揺れる。 困惑に満ちた彼女のそれが見開かれるのと、包丁が無残にもマナの肉を引き裂いていったのはほぼ同時だった。 カラン、と一丁の包丁が取り落とされる。 いや、それは投げ落とされたという表現の方が正しいかもしれない。 浅い呼吸を繰り返していたマナの胸の上下運動は、まだ止んではいなかった。 少年は屈みこみ絶命しかけたマナの様子を覗き込んだ後、無造作に再び血で濡れた自身の手をマナのスカートで拭い取った。 ふぅ、と漏れた息は少年の物であり、それは先ほどマナと対峙していた時には見せなかった、少年の人間らしい仕草であったろう。 『――みなさん……聞こえているでしょうか』 その時独特のノイズ音と共に、設置されたスピーカーからであろう流れる人の声が鳴り響いた。 第二回目の、放送である。 『025 神尾観鈴』 順々に読み上げられていく死亡者達、その中でとある少女の名が呼ばれたと同時に、少年は小さく一度瞳を瞬かせた。 そうして徐に支給されたデイバッグに手を入れると、少年は一本の布状のリボンを取り出した。 真っ白な柔らかい素材でできているそれは、所々に赤い染みができている。 手で握りこむとあっという間に皺ができてしまうそれを幾分か眺めた後、少年はそそくさと元の場所へとリボンを戻した。 ふぅ、ともう一度、少年が溜息をつく。 その頃には既にマナの動きも止まっていて、放送も終わりを告げる頃になっていた。 『さて、ここで僕から一つ発表がある。なーに、心配はご無用さ。これは君らにとって朗報といえる事だからね』 マナの横に転がるワルサーを拾い上げ、既に少年がこの地を去ろうとした時だった。 放送の声の主が変わる、少年は訝しげな表情を浮かべその声に耳を傾ける。 ……しかし、少年の顔から冷淡な笑みが漏れるのに、そう時間はかからなかった。 「馬鹿馬鹿しい」 心底そう思うのか、口にした後少年はさっさと移動を開始した。 手にはマナの支給品であるワルサーが握られたままである、それを持つ少年の足取りに迷いの色は一切ない。 細い少年の身には重いであろうデイバッグは、一歩進むごとにガチャガチャといった異音を辺りに撒き散らした。 充実したその中身こそが、少年の行く道を表していると言っても過言ではないだろう。 「大体死にたいとか死にたくないとか、みんな頭おかしいよね」 少年が反芻しているのは、マナの口にした言葉だった。 ぶつぶつと独り言を吐きながら、少年は校門を出て森の中へと入っていく。 「死んだら終わり? そんな常識、ここにはないよ」 陽が木の隙間を縫って差し込んでくる、それは幻想的な御伽話を彷彿させるかもしれない。 しかし少年はそんなことにも意を解さず、黙々とただ先へと進んでいくだけだった。 草も花も無視し続け、足元に対し何の注意もやらない少年の目は、ただただ真っ直ぐ前を向いていた。 少年の意志の固さが、そこには込められている。 そう。 「どうせ世界は、ループする」 少年こと柊勝平からすれば、それが全てだった。 ※ ※ ※ 抱き上げた神尾観鈴の体は想像以上の重さで、さすがの勝平も途中で弱音を吐きそうになる程だった。 決して力がある訳ではない体が恨めしい、結局彼が観鈴の埋葬を終えられたのも午前六時前ぎりぎりとなる。 花壇の傍に立てかけられてあったスコップを元に戻した後、勝平は観鈴の支給品であったバッグをそのまま彼女を埋めた地の上に置いた。 ここまでで勝平が流した汗は、もう大分引いていっている。 このまま放置すれば風邪を引く原因になるかもしれない、体の弱い勝平からするとその危険性はますます上がるだろう。 しかし勝平が、特に何かしようとすることはなかった。 自身を気遣う余裕がないだけかもしれない。 勝平の手には、白い布状のリボンが握られている。観鈴の身に着けていた装飾品だった。 「ループを止めて、か」 それは最期に観鈴が勝平に託した願いでもあった。 ゆっくりと瞳を閉じる勝平の瞼の裏には、彼の知らない世界が広がる。 彼女の命が消えた後起こったこの事象、最初は戸惑ったものの今の勝平はそれを受け入れていた。 それは優しい彼女が人を殺めようとする行為に繋がる場面であったり。 何度も銃に撃たれ大怪我をしてしまうものの、何とか生き延びる場面であったり。 虎だろうか。大きな化け物が彼女に向かって今まさにかぶりついてこようとする場面であったりと、様々だった。 瞳をあけると再び朝焼けが勝平の視界を彩った、それはまるで夢でも見ているかのような感覚に似ているかもしれない。 これが彼女、神尾観鈴の世界であると勝平が認識できるようになったのはつい先ほどのことだ。 原理などは分からない、しかしこれが現実だ。勝平も受け入れるしかない。 ループを止めて欲しいと、彼女は口にした。 そしてそのために、彼女は勝平に自分の持つ記憶を与えた。 彼女の願いであり意志でもあるそれ、歩きながら勝平はずっとそのことを考えていた。 「う、動かないで!」 校舎の方に勝平が戻ってきた時、そこにいた見知らぬ少女の存在に勝平はこっそり眉を潜める。 銃を手にする幼い体は小刻みに震えていた、気にせず勝平が近づいていくと少女の表情に戸惑いが走る。 「死にたいの? だ、だって死んだら終わりなのよっ?!」 少女は怯まない勝平の様子に困惑しているようだった。 そんな少女に対し、表には出さないで勝平は内心一人毒づく。 (何だよ、中途半端なやつ) 銃をこちらに向けるだけでその先に進もうとしない少女の様子に、勝平は苛立ちを隠せなかった。 今、勝平の手は両手とも空いている状態である。 先ほど観鈴の埋葬を終えてから、勝平はそのままここまで来たのだから当然である。 肩に担いでいる勝平のデイバッグの中には、ナイフ類を始めとする様々な武器が入っていた。 残弾は少ないが、拾い直した電動釘打ち機も健在だった。 勝平の状況は、非常に恵まれていただろう。 身を守るための武器がこれだけあるということ、また勝平には度胸がある。 人を傷つける覚悟ができているということ。 人としての弱さや強さ、そのような問題のベクトルではない。 「できる」か「できないか」という二択の世界で、勝平は「できる」人間だった。 「できる」ということ、それで反射的に動いた体を勝平は止めようとは思わない。 止める理由もないからだ。 次の瞬間血に染まる包丁を持つ勝平の傍には、血飛沫を上げながら地に下りていく少女の体があった。 勝平の中、そんな行為に対し特別何か感情が浮かび上がることはなかった。 それこそ最初に人を殺した高揚感すら、勝平の心には存在しなかった。 ただ、虚無だった。 この行為に何の意味も持ち得ない勝平にとっては、本当にどうでも良いことであった。 温かな液体は勝平の体にも降り注がれる、顔についたそれを拭いながら勝平は静かに目を閉じた。 観鈴を視点とした一つの世界、流れる情報に身を任せながら勝平は再び考える。 (……ループを、止める……) 最期に観鈴が勝平に託した願い、しかし流れる情報からそれを読み取ることは叶わない。 どうすればループが止まるのか、そもそも何故世界はループしているのか。 それを勝平が分からない限り、進まない話でもある。 それに。 (ループが止まったら、もう会えないってことじゃないか……) 手にしている包丁に込めていた力を逃がす勝平、それは少女の傍へとゆっくり転がっていった。 一つ零れた溜息が、勝平の心情を語っていた。 (会いたい) 恋焦がれるような、そんな熱い思いが勝平の胸に広がる。 しかしそれは勝平の恋人である、藤林椋への柔らかな恋情とはひどく距離のあるものだった。 だからきっと、それは恋ではないだろう。 『――みなさん……聞こえているでしょうか』 その時独特のノイズ音と共に、設置されたスピーカーからであろう流れる人の声が鳴り響いた。 第二回目の、放送である。 勝平は耳だけそれに傾けて、自分の内に存在する感情をじっと考えた。 『025 神尾観鈴』 少女の名が呼ばれる。当たり前だ、観鈴は死んだのだから。 小さく一度瞳を瞬かせると、勝平は徐にデイバッグへと手を入れた。 彼が取り出したのは、観鈴が髪を結ぶのに使用していた布状のリボンだった。 彼女の持ち物は全て彼女と共にあるべきだろう、そう判断した勝平だがどうしても自分の欲望を抑えることが出来なかった。 彼女の見につけているものが、どうしても欲しかった。 その執着の意味こそが、勝平の求める答えである。 (観鈴……) 心の中で彼女の名前を呟き白いリボンを握り締める勝平の表情は、苦悶に満ちている。 分からない。 勝平は、分からなかった。 痛む胸が求める解答は導かれていない、そのためにも。 勝平は、もう一度観鈴に会いたいと思った。 リボンを鞄に仕舞いこみ、勝平はもう一度溜息をつく。 これから自分がどうしたら良いのか、その答えはまだ出ていない。 渦巻く勝平の心理は複雑で、本人でさえも心労を抱えるほどになっている。 『さて、ここで僕から一つ発表がある。なーに、心配はご無用さ。これは君らにとって朗報といえる事だからね』 もうここにいてもしょうがないということで、マナの横に転がるワルサーを拾い勝平が上げこの地を去ろうとした時だった。 放送の声の主が変わったことに対し勝平は訝しげな表情を浮かべると、注意深くその声に耳を傾ける。 ……放送は、勝平の想像の範疇を超えていた。 放送を行っている主が一体何を言っているのか、勝平にはすぐの理解ができなかったくらいである。 (優勝して、生き返らせる? 何を言ってるんだ、だってどうせこの世界は……) そこで勝平は、はたとなる。 そうだ。結局は、そうなのだ。 ループを止めるにしても結局はやり方が分からない以上、答えはそれしかないのだ。 「馬鹿馬鹿しい」 この世界は、ループする。 ならばどうすればいいのか。答えは一つだ。 (一刻もこんな腐ったこと終わらせてやるよ、そうすれば……) そうれば世界はループし、また彼女のいる世界が始まる。 それでいいのだ。 極端ではあるが、それが勝平の出した答えだった。 そこに観鈴の意志や願いが、含まれて、いないとしても。 「へー。神尾って子死んだんだ、珍しい。あの子大概ここで撃たれても、生き残ってた気がしたけど」 その声を聞くものは、きっとその場にいる少年以外は存在しないだろう。 校門を出て行く勝平の背中を見つめる存在、彼は勝平とマナが対峙する場面からずっとそこにいた。 誰にも気づかれることなく、そこで二人の様子を見守っていた。 校舎の影から身を出した少年は、文字通り「少年」という名で名簿にも登録されている人物だった。 強化プラスチックの大盾を手に少年が見上げると、そこには無残な状態の窓ガラスが視界に入る。 「ふーん、それにしてもここの教室は大人気だね。 世界の法則なんて僕は信じていないけど、やっぱり何かしらは関係してくるのかな」 そう言って少年は、そのまますたすたと校舎の中へと足を踏み入れた。 鎌石村小中学校はスタート地点にもなった場所である、校舎の半身は爆破されたことで左右での損傷の差は激しい。 少年はその様子に目もくれず、真っ直ぐ正面に存在する上の階へ続く階段へと向かっていった。 「あーあ、一晩ゆっくり休んじゃったからこれからは仕事頑張んないとね。 あいつにも負けてられないし」 歩きながら首や肩を鳴らす少年の様子は、至って淡白である。 またその軽さから、傍から見ても彼の目的が何かはすぐに読み取ることができないかもしれない。 「さて、じゃあ待ち構えようかな」 ガラッと勢いよく扉を開ける少年、そこは深夜に争いの起きた職員室である。 乱れた机の隙間を器用に通り抜け窓際の席を陣取ると、少年は荷物を置き外からは様子が見えないよう少しだけカーテンを引いた。 「あ、そう言えば」 ふと、今気がついたという様子で少年が言葉を漏らす。 「そっか。あいつが殺し合いに乗る確立なら、本当に百パーセントなのか。 ははっ、面白いね……これなら世界の法則ってやつも、ちょっとは信じられそうだよ」 楽しそうに笑いながら改めて椅子に座り込み、少年はデイバッグから自身への支給品であるレーションを取り出す。 それに噛り付く少年の笑みはあくまで邪気のないものだった、しかし。 瞳の鋭さだけなら勝平の非ではないその冷たさは、修羅場を潜り抜けてきた少年特有の物と言えよう。 柊勝平 【時間:2日目午前6時】 【場所:D−6】 【所持品:ワルサー P38・電動釘打ち機5/16・手榴弾二つ・首輪・洋中の包丁2セット・果物・カッターナイフ・アイスピック・支給品一式(食料少し消費)】 【状態:早期終了のために優勝を目指す、衣服に観鈴とマナの血液が付着している、他ルートで得た観鈴の所持する情報を持っている】 少年 【時間:2日目午前6時】 【場所:D−6・鎌石小中学校】 【持ち物1:強化プラスチックの大盾(機動隊仕様)、注射器(H173)×19、MG3(残り17発)】 【持ち物2:支給品一式、レーション2つ、グロック19(15/15)・予備弾丸12発。】 【状況:健康。効率良く参加者を皆殺しにする】 観月マナ 死亡 マナの持ち物(支給品一式)はマナの遺体傍に放置 血濡れの和包丁はマナの遺体傍に放置 - BACK