黄色で助かる命がある。




声がしたんよ。

懐かしい声。

───やあ。


・・・何なんよ。まだ寝てるんよ。


───なぜ。寝てるのかね


・・・私は死んだんよ。死んだら人間は霊界に行くんよ。


───死んだ?

・・・?

───まだ生きているではないか

・・・え?







───君は、体が粉々になった程度で死ぬような女ではないはずだ。

なんのことだかわからないんよ。

───(゚w゚)なら私なら作る事が出来る

・・・・・・!

───君も分かっている筈だ・・・
─────この世に(゚w゚)がある限り

・・・・・・

───黄色は何度でも蘇る───っ!!!





D-1海岸近く。

目覚めた時はまだ海岸にいた。

「久しぶりだなYellow」

目覚めた時に最初に目に入ったのは「通天閣」という文字。
霧島診療所の医師、そして最萎で最後まで戦った相手、霧島聖だった。

「何者かによって粉々にされていたようだったので、適当な材料で(゚w゚)を作り直した」
「適当な材料って何なん?」
「秘密だ」

「とりあえず復活してよかった。君にしかできない頼みがあってな」
「アンタとはそんな親密な仲じゃないんよ」

「まあ、そういうな」と聖は花梨を押さえた。

(゚w゚)で復活したとはいえ、彼女は服は着ていなかった。
そこでどっから出てきたのか赤いいつもの制服が出てくる。ただ、襟は四角い。

「服だが、TH1の型落ちした制服があるからそれ着てれば大丈夫だろう」と聖は言った。

服を見てみると、襟に『来栖川芹香』と書かれている。

黄:「・・・こんなのどこにあったんよ」
聖:「アイテムは宝箱の中と決まっているだろう」

「どこの宝箱なん?」と聞きなおすと、ずっと前に見た船の中を指差した。
宝箱があったんだろう。



「そんなことより。早速だが君の力を借りたい」と聖が聞いてきた。

「君の血をこの船の中にいる葉大阪の死体どもに分けてもらいたい」
「死体とはどういうことなん?」

船が近くにあった。その船の中に死体が沢山転がっていた。
彼女と由真はそれを見て、逃げた。聖はおそらくそれの事を言っていたのである。

聖:「失血多量で死んでいる物が多数いる。
   したがって既にオペをして全て傷口は埋めてある。」

黄:「でも、既に死んでるやん」
聖:「通常なら蘇らない。だが、君の血に流れる葉大阪の血、そしてべんとらの力を持ってすれば
   99%はダメでも1%の可能性で奇跡は起こるだろう。」

黄:「じゃあほとんどダメなんよ」

聖:「よく聞きたまえ。100回やって1回成功するということだ」
黄:「100回やれば一回は奇跡が起こるってことなん?」
聖:「そういうことだ。つまり100回分の血を分けて欲しい。」
黄:「無茶いってもらっても困るんよ」
聖:「『魔法が使えたらって、思った事ないかなぁ?』が愛する妹の口癖でな」
黄:「もうそのレベルは魔法じゃないんよ」





聖:「君はいくらでも体は組成するだろ?普通は組成しないのだよ。
   君は吊るされようが電流ショック食らおうがいくらでも生き返る人間だろう」

黄:「そんな設定TH2にはないんよ」
聖:「凸が3万体いる設定なんて誰彼にあったか?」
黄:「そういわれるとどうにでもなるような気がするんよ」

聖:「ただ、生き返る際に君のべんとら血を持つ異常な復活力を使った事は
   クランケには伝えないでおいて呉れたまえ。
   患者のQOL(Quality of Life,生活の質)を下げるような事は言いたくない」

黄:「アンタさっきから滅茶苦茶失礼なんよ」
聖:「いつもの事だ。気にするな」



聖は、黒髪の少女の遺体に黄色の血を注入し、頬をぺちぺちとたたいた。

聖;「はい。ワン・ツー、スリー・・・」
「はい。君の名前は?」

すると、目がぴくぴくと動き始め、口を開いた。
「あやのべ・・・可憐・・・です・・・」

意識は朦朧としているが、どうも目がゆっくり開く。

「はい、起きたー」

聖がガッツポーズをする。

同じような要領で、6人を蘇生させていった。

黄:「本当に黄泉がえったんよ・・・」
聖:「ところで綾之部ってあんま知らない顔だね」
黄:「知らずにやってたんかい」
聖:「あと残り全員も同じ事やれば復活するだろ」

黄:「ていうか、あんた本当に医者なん?」
聖:「お前は何を言ってるんだ」




2日目、午前11時。D-1 海岸近く、船の中。

笹森花梨 状況  最萎優勝者
     持ち物 新生(゚w゚)、TH1制服@来栖川芹香

霧島聖  状況  最萎準優勝。ドクター。ミス復帰人。
     持ち物 注射器

折原明乃 折原志乃 綾之部可憐 綾之部珠美 片桐恵 香月ちはや
状況:復活、意識朦朧。血だらけの服。
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