突然現れた車を用いての襲撃者に対して、フロントガラスに飛びつくという、一見無謀にも思えるような方法で対抗した柳川。 微かに聞こえてくる放送の音。だが今はそんな物に気を取られている暇は無い。 柳川は放送に集中力を割かずに、車の搭乗者達の観察に全力を注いだ。 やがて車は平野を抜け、街道を乗り越えてゆく。視界を失っている車はそのまま、民家の密集地帯に近付いてゆき―― 「――クッ!」 そこで大きな衝撃が柳川を襲う。この状況に業を煮やした相手が、遂に急ブレーキを掛けたのだ。 予想していた事とは言え、やはりその反動は凄まじい。今前方に振り落とされれば、そのまま車の下敷きとなってしまうだろう。 柳川は車体の縁を必死で掴んで、落とされてしまわぬよう耐えた。 車のスピードが急激に落ちてゆき、やがて柳川の体に伝わる揺れも少なくなってくる。 だが相手の攻撃は、ここからが本番だろう。フロントガラス越しに見えた銃。 少なくとも敵の一人は銃を――いや、ここは最悪の状況を想定して、二人とも銃を持っていると考えるべきだろう。 柳川は片腕を放し、肩に掛けたデイバックの中へと手を突っ込んだ。 そこから日本刀を取り出し――ドアが開くのとほぼ同時に、車から飛び降りた。 素早く地面に着地して、車から出てきた男目掛けてそれを振るうと、大きな金属音がした。 男――藤井冬弥の構えようとしたFN Five-SeveNを、鋭く奔る刃が捉えていた。 「つっ……」 痺れる程の大きな衝撃と共に、冬弥の手から銃が弾き飛ばされる。 冬弥の顔が焦りの色に染まる。だが柳川は隙だらけの相手を敢えて攻撃せずに、後ろに大きく飛び跳ねた。 その直後、冬弥の肩口の向こうから鋭く光る物が飛び出して、それまで柳川がいた空間を貫いていた。 車を運転していた女性……篠塚弥生が、ポーカーフェイスを崩さぬままに包丁を突き出してきたのだ。 包丁を握っていない方の手には、ベアークローがしっかりと取り付けられている。それはさながら、映画に出てくる暗殺者のような姿であった。 「随分と物々しい格好だな。――だが!」 柳川は空気を切り裂くような勢いで、弥生達に向かって真っ直ぐに突っ込んだ。 ――敵は、銃を一つしか持っていない。 その確信を持ったからだ。相手が銃を二つ持っているのならば、二人で一個ずつ分けて持つに違いない。 しかし弥生の方は両手が塞がっている為、銃を使う事は出来ぬだろう。故に、敵の銃はただ一つという結論に達したのだ。 冬弥が持っていた銃は既に弾き飛ばしている。その銃を拾われる前に、一気に決着をつける。 弥生が包丁をこちらに向かって投げつけてくる。柳川はそれを、事も無げに刀で叩き落した。 そのまま距離を詰め、間も無く敵を切り裂けるかのように思えたが――その時、弥生が冬弥の鞄からFN P90を取り出した。 「なッ――」 完全に予想を外された。このまま行けば、確実に蜂の巣とされる。 柳川は全力で地面を蹴り飛ばし、強引に横方向へとスライディングした。 それでも避けれるかどうかぎりぎり、紙一重のタイミングだと思ったが、銃声は鳴り響かない。 体を起こした時にはもう、弥生がFN P90をあっさりと地面に捨て、FN Five-SeveNを拾い上げていた。 そこで柳川はようやく、自分の確信が間違いではなかった――つまり、FN P90は弾丸の無い、ただの威嚇用の道具に過ぎぬと気付いた。 柳川は左斜め後ろ、右斜め後ろとジグザグに飛び退き、弥生が放つ弾丸を避けながら距離を取る。 それから何時でも回避に移れる体勢を維持したまま、言った。 「……貴様、戦い慣れているな。これまで何人の人間を殺してきた?」 まるで親の仇を見るかのような、突き刺す視線を送りながら問い掛ける。 弥生はその質問を無視して、横にいる冬弥へちらっと視線を向け、小さな声で呟いた。 「あの男は相当な手練のようです……まともに銃を撃っても当たるとは思えません。藤井さん、足止めをお願い出来ますか?」 冬弥は鞄の中からナイフを取り出す事によって、その申し出に応える。 そんな時だった――遥か遠く、柳川の後方から大きな叫び声が聞こえてきたのは。 「……ふじ……い……さ……ん…………!」 弥生と柳川は、警戒体勢を維持したまま微動だにしない。だが、冬弥は違った。 体の筋肉、それどころか細胞一つ一つまでもが硬直するような感覚に襲われ、ナイフをぽろっと取り落とす。 その声、そして向こうから走ってくる人影、それは正真正銘、七瀬留美のものであった。 「――藤井さんっ!」 距離が詰まり、留美の声がはっきりと聞き取れるようになる。その悲痛な響きが耳に入る度に、ズキンと冬弥の胸が痛んだ。 走り寄る人影はどんどんと大きくなってゆき、やがてその表情すらも正確に読み取れるくらいの距離となった。 「七……瀬……さん……」 冬弥は呆然と立ち尽くしながら、何とかその言葉だけを口にした。 留美はそのまま走り続け、柳川の前まで躍り出る。そして潤んだ瞳で、冬弥をじっと見つめた。 留美の心を占める感情の一つは、再会の喜び。だがそれ以上に大きな感情が、それを塗りつぶしていた。 それは――悲しみ。 「下がっていろ、七瀬。この者達は殺し合いに乗っている……。なら、俺は容赦しない」 柳川が厳しく言い放つ。第二回放送を聞いた時の、留美の悪い予感は的中していた。 冬弥達の乗った車は、何の警告も無く自分達を轢き殺そうとした。それは、藤井冬弥がゲームに乗っているという証明に他ならなかった。 「なんで……藤井さん……?なんで、こんな事を……」 それでも留美は、冬弥の真意を聞かずにはいられなかった。放たれた質問を前にして、弥生が冬弥の代わりに答える。 「見れば分かるでしょう?私と藤井さんは、やる気になっているという事です」 「…………う……あ……」 冷たく告げると、見る見るうちに留美の表情が絶望に歪んでいく。弥生はその隙を逃さずに、FN Five-SeveNの銃口を留美へと向けた。 先程から冬弥は何度も何度も、明らかに集中力を欠いた状態になってしまっている。 その原因がこの少女にあるという事が、弥生には分かった。ならば今すぐ、自分達にとっての障害を排除する。 「ク――!」 柳川が、全速力で疾走する。しかし、まず間に合わない。銃弾より早く動ける生物など存在しない。 それは、鬼であろうとも例外ではない。ましてや力を制限されている柳川では、絶対に間に合わない―― 「ま、待ってくれ!」 「――っ!?」 だから、留美を救ったのは柳川では無かった。弥生の銃を握っている方の腕が、冬弥にがっしりと押さえられる。 今度ばかりは弥生も怒りを隠そうとはせず、ぴんと眉を吊り上げた。 「……一体どういうおつもりですか、藤井さん」 刺々しい声で、厳しく問い掛ける。険しい顔で睨みつけると、冬弥は申し訳無さそうに目を逸らした。 「事情はよく分からんが……形勢逆転というヤツだ。銃を捨てろ」 威圧するような声が聞こえ弥生が視線を移すと、柳川がイングラムM10を構えていた。その横には金髪の少女――倉田佐祐理の姿。 佐祐理は柳川が捨てていった荷物を拾っていたので、留美より少し遅れてここに辿り着いたのだ。 「仕方……ありませんね」 冬弥を振り払って発砲すれば、七瀬という少女は殺せるだろう。だがその直後、自分も射殺されるのは目に見えている。 それは絶対に避けなくてはならない。ゲームに勝つ為には、人を殺す事に拘り過ぎてはいけない。 最後まで生き延びる事を最優先に、行動を組み立てていくべきなのだ。 弥生は銃を手放そうとして――銃を持っていない方の掌で、冬弥の背中をどんと押した。 そのまま冬弥の後ろに隠れるように車の中に駆け込み、素早くドアを閉める。 ガラス越しに、冬弥の唖然とした表情が見えるが――どうでも良かった。 戦いの度に迷いを見せる冬弥は、はっきり言って足手纏いだ。特に今回は酷かった。 何度も放心状態に陥り、事もあろうか決定的なチャンスの邪魔をしてくる始末。 これでは自分一人で行動した方が、優勝に近付けるだろう。この後冬弥がどうなろうが、知った事では無い。 弥生はアクセルを思い切り踏み込み、車は柳川達の横を抜けるように急発進した。 「逃がさんっ!」 柳川は運転席へと狙いをつけて発砲したが、銃弾は全て硬い装甲の前に弾き返される。 イングラムM10がカチッカチッと音を立てて弾切れを訴え、マガジンを再装填した時にはもう車は視界から消えていた。 柳川は銃を冬弥に向けるか一瞬迷い――止めておく事にした。 とにもかくにも、この男は留美の命を救ったのだ。見れば飛び道具も持っていない様子、ここは留美に任せて良いだろう。 「藤井さん……」 留美がゆっくりと、冬弥に近付いていく。一歩一歩、両者の距離が縮まってゆく。 涙を溜め込んだ瞳、泣き笑いのような表情。そんな留美の顔を前にして、冬弥は激しく自責の念に駆られた。 少女が冬弥を止める為にずっと頑張っていた事が、彼女の表情を一目見て分かってしまったからだ ――由綺の死を知った時。 自分は暴走してしまった。間違いを諫めようとした浩平を、叩き伏せた。 泣き縋る留美の言葉を無視し、彼女の元を離れた。そんな自分を、留美は未だに探し続けていたのだ。 留美は信じられないくらい、強くて優しい女の子だった。それに比べて自分はどうだ? 復讐――それは確かに自分で選んだ道だった。それが正しい選択だったとはもう思わないが、少なくともそこに明確な意思は存在している。 そう意味では、まだマシだった。だが二回目の放送以降の自分は恐らく、この島でもっとも愚劣な人間だろう。 ゲームに乗るか否か――この島に連れて来られた人間ならば、必ず突きつけられる選択。 全員が全員、悩み抜いた末に道を選んだ訳では無いだろう。あっさりとゲームに乗った人間もいるかも知れない。 だがそのような人間でも、自分よりはマシだ。何しろ自分は選択する事すら放棄して、コインなどという物に運命を託したのだから。 そして流れに身を任せて、復讐とは無関係の人間を次々と襲撃していった。 それでも弥生に助けられて、どうにか復讐の対象に辿り着いた。 自分一人では、まずここまで漕ぎ着けられなかったというのに――大事な場面で、弥生の邪魔をしてしまった。 留美を救ったのも、何か考えがあって行動したという訳では無い。ただ、身体が勝手に動いただけだ。 まるで、操り人形。自分以外の意思でしか動けぬ、操り人形のようだった。 そんな自分が、これからどのように生きていけば良いのか。 もう復讐心は薄れている――その道が間違いだと、気付いてしまったから。 だが後戻り出来るとも思えない。それだけの罪を自分は犯してしまった。 これからどうすれば―― 「藤井さん」 聞こえてきた声に意識を戻す。留美が、もう手の届く位置まで来ていた。 「七瀬さん……俺は……俺は――」 冬弥は何か言おうとしたが、言葉が思いつかなかった。 留美が冬弥の背中に手を回して、唇を突き出す形で顔を近づけてきて―― 「――――!?」 そして、冬弥は唇に柔らかい感触を感じた。それはがしっと歯が当たるくらい、不器用なものだったけど。 紛れも無く、キスと呼ばれている行為だった。やがて、唇が離れる。 「七瀬さん……一体……?」 冬弥が口を開く。どうしてこういう事になっているか、サッパリ分からなかった。 留美は冬弥の疑問に短く、しかしこれ以上ないくらいの気持ちを籠めて、答えた。 「――好き」 冬弥の目が見開かれる。そして再び冬弥の唇が塞がれた。 七瀬留美の――乙女の想いは、この過酷な環境の中で、恋と呼べる程の物に成長していた。 普段浩平に良いようにからかわれている留美は、決して口が上手い方ではない。 だから、ただ自分の感情をストレートにぶつけた。それ以外に、方法が思いつかなかったのだ。 しかしその想いは一切汚れのない、とても純粋なもので――冬弥の迷いを吹き飛ばすには、十分なものであった。 冬弥もまた留美の背に腕を回して、唇を合わせたまま彼女を優しく抱きしめた。 (俺はこれからどうすれば良いか、まだ分からない……。でも一つだけ、分かった事がある。それは――) 唇を離して、それから久しぶりに、本当に久しぶりに、強い意志と共に言葉を紡ぐ。 「決めた。俺は七瀬さんを――留美ちゃんを守るよ。こんな弱い俺でも、少しくらいは力になれると思うから」 そしてもう一度、留美と口付けを交わした。どの道を選べば良いか……簡単な事だった。 初めから正解など用意されていない。それならば、自分の気持ちに従って動けば良いだけなのだ。 確かに自分は取り返しのつかない事をしたし、いつかは罪を償わなければならない時も来るだろう。 しかし、そうなったらその時に考えるだけだ。今はただ留美を守る事だけを考え続けよう。 もう――迷わない。 「七瀬さん……本当に、良かったですね」 佐祐理が留美達の様子を遠巻きに見ながら、笑顔でぼそっと呟く。その言葉に、柳川が小さく頷いた。 「ああ。ガサツな女だと思っていたが……どうやら俺は、見る目が無かったらしい」 普段の留美からは想像もつかないが、今の彼女の姿は乙女そのものであった。 柳川は自分達を襲った冬弥を完全に信用した訳は無かったが、ここで邪魔するのは余りにも野暮というものであろう。 佐祐理と柳川は肩を並べたまま、留美達の様子を見守り続ける。そこで、佐祐理はある事を思い出した。 柳川は車に飛び乗るという、かなり無茶な行動を取った。見た所大きな怪我はしていないが、打ち身くらいにはなっているかもしれない。 「柳川さん、あの――」 佐祐理は柳川にその事を尋ねようとし、横を振り向いて――民家の扉から二つの人影が出てくるのを見た。金髪の白人女性、そして小柄な少女。 両方の正体に佐祐理は心当たりがあったが、今はそれ所では無い。何せ、金髪の女性は、銃をこちらに向けているのだから。 「――危ないっ!」 佐祐理は反射的に柳川を突き飛ばした。銃口の正確な向きなど、佐祐理に読み取る事は出来ない。 あの女性が誰を狙っていたか、確実な判断材料があった訳では無い。 しかし佐祐理の直感が告げていた――柳川が危ない、と。次の瞬間には銃声が鳴り響いていた。 「……倉田っ!?」 柳川の服に、赤い液体が降りかかり、次々と斑点を描いてゆく。 銃弾は柳川の胸を、精密機械の如き正確さで貫こうとしていた。その軌道に、佐祐理が割り込んだのだ。 そして桁違いの殺傷力を秘めた5.56mm NATO弾は、佐祐理の左肩を掠め取っていった。 佐祐理と柳川の身長差が幸いしての結果だった。佐祐理の身長がもう少し高ければ、弾は佐祐理の肩を砕き腕を引き千切っていただろう。 柳川は機敏な動きで佐祐理を抱きかかえて、跳躍する。その後を追うかのように、地面が次々と弾け飛んでいった。 銃声が止んだ後、柳川は襲撃者の正体を確かめるべく首を動かした。 太陽は既に地平線の彼方に消えつつあり、空には暗雲が立ち込めている。辺りは薄暗くなっているが、何とか敵を視認する事は出来た。 銃を構えている金髪の女性――見覚えがある。主催者を打倒するに当たって最も頼りにしていた人物だ。 そして、かつて仲間だった者の横で薄ら笑いを浮かべている少女。その外見的特長は、春原陽平の話と一致する。 柏木耕一や、川澄舞。その他にも、多くの少年少女達の命を奪う元凶となった存在。 柳川は己の中に蓄積していた憎しみ全てを搾り出して、叫んだ。 「宮……沢……有紀寧ぇぇぇっ!!」 【時間:2日目18:25】 【場所:I−7】 柳川祐也 【所持品:イングラムM10(30/30)、イングラムの予備マガジン30発×7、日本刀、支給品一式(食料と水残り2/3)×1、青い矢(麻酔薬)】 【状態:左肩と脇腹の治療は完了したが治りきってはいない、肩から胸にかけて浅い切り傷(治療済み)】 倉田佐祐理 【所持品1:支給品一式×3(内一つの食料と水残り2/3)、救急箱、吹き矢セット(青×3:麻酔薬、赤×3:効能不明、黄×3:効能不明)】 【所持品2:二連式デリンジャー(残弾0発)、投げナイフ(残り2本)、レジャーシート】 【状態:左肩重症(腕は上がらない)】 七瀬留美 【所持品1:S&W M1076 残弾数(7/7)予備マガジン(7発入り×3)、日本刀、あかりのヘアバンド、青い矢(麻酔薬)】 【所持品2:スタングレネード×1、何かの充電機、ノートパソコン、支給品一式(3人分、そのうち一つの食料と水残り2/3)】 【状態:状態不明、千鶴と出会えたら可能ならば説得する、人を殺す気、ゲームに乗る気は皆無】 藤井冬弥 【所持品:暗殺用十徳ナイフ・消防斧・】 【状態:状態不明、右腕・右肩負傷(簡単な応急処置)、目的は留美を守る事】 宮沢有紀寧 【所持品@:コルトバイソン(4/6)、参加者の写真つきデータファイル(内容は名前と顔写真のみ)、スイッチ(2/6)】 【所持品A:ノートパソコン、包丁、ゴルフクラブ、支給品一式】 【状態:前腕軽傷(治療済み)、マーダー、自分の安全が最優先だが当分はリサの援護も行う、リサを警戒】 リサ=ヴィクセン 【所持品:鉄芯入りウッドトンファー、支給品一式×2、M4カービン(残弾22、予備マガジン×4)、携帯電話(GPS付き)、ツールセット】 【状態:マーダー、目標は優勝して願いを叶える。有紀寧を警戒】 【時間:2日目18:15】 【場所:I−7】 篠塚弥生 【所持品:ベアークロー、FN Five-SeveN(残弾数10/20)】 【状態:車に乗っている、マーダー・脇腹に怪我(治療済み)・逃亡中・第一目標は優勝、第二目標は由綺の復讐】 【備考】 ・冬弥の近くにFN P90(残弾数0/50)、包丁が落ちています。 ・柳川・佐祐理・留美・弥生・冬弥は戦闘に集中していた為、第三回放送の内容を聞き逃しています ・島の天気が曇りに変りました 【備考2】 ・聖のデイバック(支給品一式・治療用の道具一式(残り半分くらい) ・ことみのデイバック(支給品一式・ことみのメモ付き地図・青酸カリ入り青いマニキュア) ・冬弥のデイバック(支給品一式、食料半分、水を全て消費) ・弥生のデイバック(支給品一式・救急箱・水と食料全て消費) 上記のものは車の後部座席に、車の燃料は残量50%程度、行き先は不明 - BACK