炎よ渦巻き 闇夜を照らせ




草木も寝静まる夜の森に、ぱちぱちと小枝のはぜる音がする。
赤々と燃えるそれは、焚き火であった。
落ち葉と枯れ枝を積み上げたその炎を、数人の男女が囲んでいた。
沖木島の各所では相変わらず殺し合いが行われていたが、その集団はまるで今日が
楽しいキャンプの日だとでもいうかのように、和気藹々と火を囲んで歓談している。

「……というわけで私たち、パンの材料探してんのよ」

言いながら片手を差し出したのは、天沢郁未。

「だから爪頂戴」
「いや、言ってることが全然わかんねえ」

ぺし、とその手を叩いた、眠そうな目をした少年は藤田浩之である。

「何すんのよ!」
「タカユキ、イジめるヤツ、俺ユルサナイ!」

いきり立つ郁未を威嚇するように牙を剥いたのは柳川祐也。
肌の色といいその巨躯といい人間離れしている、正真正銘の鬼である。

「……ってかこの人、元に戻れないの?」
「いや、なんか興奮してるみたいで……ま、そのうち戻るんじゃねーか?」
「大丈夫だよ雪ちゃん、その人、今はとっても優しい感じがするから」

やわらかく言った、しかしその目に光を映さぬ少女は川名みさき。
疑わしそうな目つきでみさきと柳川を見比べているのは、深山雪見であった。

「るー……るー……」

その横で寝息を立てているのはルーシー・マリア・ミソラ、通称るーこである。

「あ、るーこちゃんもう寝ちゃったんだね」
「ってかありえねーだろ、こんな寝息……」
「可愛いじゃない」
「いや、なんつーか、キリンがきりんきりーん! って鳴くとか、そういう発想だろ、これ……」
「浩之くんはロマンチストだね」
「俺じゃねーよ!」
「えへんおほん、……皆さん、お話を戻してよろしいでしょうか」

とめどない掛け合いを咳払い一つで収めてみせたのは鹿沼葉子。天沢郁未の相方である。
静まった一同の視線を前に、葉子は言葉を続ける。

「皆さんがいぶかしむのも無理はありません。
 何を隠そう、私たちにだって半信半疑の話なのですから」
「いや、つーか……」
「そもそもパンを食べて人間が生き返るなら、ヨーロッパはとっくの昔に人口爆発で大変なことになっています」
「言うべきはそこなのか!?」
「……だけど、鬼さんはヨーロッパにいないんじゃないかな?」
「勿論、そのおかげで人間が生き返るパンが出回らなかった可能性も多いにあります」
「違うだろ!?」
「っていうか、死体がどうやってパン食べるのよ」
「さあ、その辺は早苗さんに訊いてみないと……」
「話が進まねーから、お前らちょっと黙っててくれ……」

一行を押し退けようとする浩之。半ば以上は柳川が摘んで放り出している。

「ええー。浩之くん、ずるいよ」
「そうよ、わたしだってもうちょっと台詞が……」
「なんで私まで……ま、説明面倒だし後は任せるけど」

ぶつぶつ言いながら脇に追いやられていく一行。

「……んで何だ、その早苗さんって人のパンで、誰かを生き返らせなきゃならないと」
「いえ別に、私たちにとってはその辺わりとどうでもいいんですが」

あっさり言い放つ葉子。

「大事なのは活躍の場です。うまうまはもう御免なのです」
「いや、よくわかんねーけど……。とにかく、あいつの爪が必要だ、ってか」

アゴをしゃくる浩之。
何を勘違いしたのか、柳川が黒い頬を真っ赤に染めて喜んでいる。

「ええ。あの風貌、まさに鬼です。きっとあの爪で問題ありません」
「そりゃ、俺が言えば爪くらい剥がしちまいそうな勢いだけどな……」

ちらりと視線を送っただけで身悶えしている有様である。

「けどなあ……あんたら、ホントに信じてるのか?」
「あなた方だって聖闘士とやらなのでしょう。非常識はお互いさまです」
「そうだけどな……」

と、何かを思い出したようにみさきの方を向くと、浩之は何事かを問いかける。

「そういや、俺たちって聖衣は? あと必殺技とか使えんの?」
「聖衣は呼べば来るよ。念じるだけでもたぶん大丈夫じゃないかな。便利な世の中だね」
「へえ、そりゃすげえな」
「でも、慣れない内はちゃんと自分で着ないとだめなんだよ」
「微妙に不便だな……」
「必殺技は……どうだろうね、練習次第……かな?」
「練習とかいるのかよ!?」
「素質にもよるけどね」
「マジか……」
「えへんおほん」

「……っと、悪い」

再び咳払いを始めた葉子の方へ、浩之は向き直る。

「しっかし、あいつの爪をやったとしても、あと何だ、白虎の毛皮にヘタレの尻子玉、魔犬の尻尾……だったか?」
「はい、それとあと一つ、謎の材料があるらしいのですが」
「謎ってなんだよ……まぁいいけどな。そいつらの在り処は見当ついてんのか?」
「正直さっぱりです」
「だよなあ……」

腕組みをして首を傾げる浩之と葉子。


―――そんな一行を眺める、もう一つの視線があった。
終始にこにこと微笑みながら、黙って一行の話を聞いている風だった少年。
今は駒田と名づけられてしまった彼こそが、この焚き火を囲む最後の一人であった。

(いやー、僕だってそれなりにはやれると思ってたんだけど……)

思いながら、少年は居並ぶ面子を見渡す。
不可視の力を与えてしまった少女が二人。これはまだ理解の範疇でもあるし、どうとでもなるとして。
完全解放状態のエルクゥ。しかも雄の成体。
若干記憶は混乱しているようであるが、暴れだしたら手がつけられない。
女神アテナの転生とその聖闘士たち。青銅、白銀、黄金と一通り揃っている。っていうか聖闘士って何だ。
しかし実力が未知数であるとはいえ、それぞれの放つ異様な雰囲気は既に人間のそれを大きく逸脱している。
これまでにない相手だけに、手の内が読めないのも痛い。
一対一でも油断できないどころか、下手をすれば返り討ちに遭う危険すらあるかもしれない。

そして、それらに対するべき自分は、といえば。
常人よりはそれなりに強い設定にしてある程度の肉体。
人間の限界を若干超える程度に制限されている不可視の力。
武器は盾と注射器。以上である。

「いや、無理」

戦闘に突入した途端にボロ雑巾のようにされる光景を想像して、背中に嫌な汗をかく少年。
とりあえずこの場をやり過ごしてから考えよう、などと日和ってみた、その瞬間。
脳裏に、ざざ、とノイズが走るような感覚。

『こまだー』
「……」
『おーい、こまだー』
「……」
『きこえてるくせに。はやく返事しないとひどいよ』

その無体な言葉に、少年はしぶしぶ返答する。
口を開かなくても伝わるのが、この通信の便利なところでもあり、また面倒なところでもあった。

「……ん? ごめんごめん、ちょっと寝てた」
『うそついたから針千本ね。いっぽんづつのませるよ』
「……えーっと、何か用かな?」
『そうだそうだ、あやうくほんだいをわすれるところだった』

ち、言わなきゃよかったと内心で舌打ちする少年。

『っていうかこまだ、さぼりすぎー』
「いや、だって」
『いつまでもなごんでるんじゃなーい』
「どう考えても勝てないし」
『しんでこーい』
「無茶苦茶言うね……」
『つうしんは以上でーす』
「あの……」

ざ、と再びノイズが走る。

通信は一方的に途絶されていた。

(ホントにまあ、あのお姫様ときたら……)

あまりといえばあまりな言葉ではあったが、姫君の無茶は今に始まったことでもない。
どの道、今回のゲームは充分過ぎるほどに加速している。
この時点で自分が脱落したところで、問題などありそうにもなかった。

(そういうこと判って言ってるから、厄介なんだよね……。
 とはいえ、一応は数を減らしておかないと後で何を言われるかわかんないし……)

内心で苦笑しながら、少年は周囲の人間を見渡す。
鬼、無理。不可視の二人、どうも今回は大人しく死んでくれそうな気がしない、却下。
女神。なんせ神だし、どうにもならないっぽい気がする。
聖闘士……黄金は強そう、無理。青銅はあんな顔してたぶん油断してない。
たまにちらりとこっちを見る目が怖い。避けたほうが無難だろう。

(となると……)

ちらりと視線を動かすと、少年は標的を定めた。
結論が出れば、あとは早い。実行するのみである。
身体の中で膨れ上がっていく不可視の力を、瞬く間に練り上げていく少年。
一気に弾き出したそれが狙うのは、無防備に眠るルーシー・マリア・ミソラでった。

(まあ、君に恨みはないんだけど……悪く思わないでほしいな……っ!)

さすがの聖闘士といえども、寝入り端にこの一撃ならただでは済むまい。
まずは先制攻撃の成功を確信し、次なる動きに備えるべく目線を動かそうとした少年だったが、
次の瞬間、驚愕に眼を見開いた。
るーこの前に、一瞬早く立ち塞がった影があったのである。

「な……!?」

影を射抜き、霧散していく不可視の力。
必殺を意図した少年の一撃が貫いていたのは、

「―――間に、合った……かな……?」

るーこを庇うように両手を広げて立った、川名みさきの身体であった。
その身体が、ゆらりと傾く。

「みさきっ!?」
「川名……!」
「ちょっとあんた、何してんの?」

一瞬で激変した状況に、一行が色めきたつ。
崩れ落ちようとするみさきの身体を支えながら、雪見が少年を見据える。

「……どういうことか、説明してもらえるかしら……!?」

その眼光は既に、敵を見るそれだった。
浩之とそれを護るように立つ柳川、状況が読めずに泡を食っている郁未、彼らからさりげなく距離を取りはじめる葉子、
それぞれの目線もまた、少年に集中する。
一気に重く張り詰めた場の空気に、少年は背中にじっとりとした汗が流れるのを感じていたが、
それを表情には出さないように努めた。せめてもの虚勢である。
小馬鹿にしたような薄ら笑いを浮かべたままの少年を見て、雪見の視線が急速に冷たくなっていく。

「……藤田君、みさきをお願い」
「お、おう」

ぐったりとしたみさきの身体を浩之へと預け、雪見が一歩を踏み出す。

(……あ、まずいかも)

黄金聖闘士の重圧に、予想通りとはいえ泣きが入りそうになる少年。

そのとき、少年の脳裏に再び、ざざ、とノイズが走った。

(……見ての通り取りこみ中なんだけど、何の用?)
『じっきょうです。まずはこまだのぎせいフライで1てんせんせーい!』
(犠牲って……僕、まだやられてないんだけど……)
『しかしざんねん、はんげきもここまで!』
(あのね……確かに時間の問題っぽいけどさ……)
『それではまたあした、ごらんのチャンネルでおあいしましょう! さようなら!』

言いたいことだけ言って、ノイズが消えた。
内憂外患の状況に、少年の心中に本泣きが入りはじめる。

(僕を虐めて楽しい……?)

内心で一通り涙を流し、少年は気を取りなおす。
さてどこまでやれるか、と不可視の力を練り上げようとしたそのとき、
少年は足元に妙な感触を得た。何かが、ズボンの裾を引っ張っている。

「ん?」
「……るー」

眼が合った、と感じたのは、いつの間にか足元に忍び寄っていたるーこに対してではなかった。
るーこは、手に抱えた白銀に輝く盾の影に、その身を隠すようにしていた。
少年が見たのは、盾の表面に刻まれた、美しくも禍々しい女怪の面。
その像と、眼が合ったのである。

「しまっ……!」

しまった、と口にする暇はなかった。
瞬間的に、身体が凍りついたように動かなくなっていく。

「……お前、るーたちの敵だったのだな。今ならるーにも分かるぞ。
 この怒りが、るーに聖闘士とやらの力を教えてくれたからな」

静かな口調だったが、盾の後ろから覗くその眼には、確かな憤りの炎が宿っていた。

(石化の魔眼なんて……やっぱり今回は無茶苦茶だ……)

姫君の言う通りに犠牲フライ止まりだったか、と。
その思考を最後に、少年の意識は闇の底へと沈んでいった。




今や指先一つ動かすことも叶わない少年。
精緻な石像と化したそれを見て、一行が口々に声を上げる。

「い、石になった……!?」
「これが……聖闘士の力ですか……!」
「るーこ、ナイス!」

喝采を上げた雪見だったが、すぐに鋭い目で郁未と葉子をねめつける。

「……そういえば、あんたたちもこいつの仲間だったわね……?」

その剣呑な口調と洒落の通じなそうな目に、郁未が思い切り首を振って否定する。

「し、知らないわよ! 今のはこいつが勝手にやったことだし、元々仲間なんかじゃないし!」
「その通りです。確かに面識はありましたが、彼の行動は我々とは無関係です」

必死に弁明する郁未を、葉子がフォローする。
その様子を疑わしげな視線で睨んでいた雪見だったが、やがて目線を少年の石像へと戻した。

「……そう。じゃ、こいつをどうしようと文句はないってワケね?」
「どうぞどうぞ、煮るなり焼くなり!」

言いながら、何度も首を縦に振る郁未。
その背後では、葉子が痛々しげな視線を郁未に向けていた。
そんな二人には興味を失ったのか、雪見がごきり、と指の骨を鳴らす。

「さて、それじゃどうしてくれようかしらねえ……?」
「……待て、そいつはもう動けねえ。それより川名の方が先決だ」

じり、と少年に迫った雪見を止めたのは浩之であった。
普段は眠たげに垂れ下がっている目が、この時ばかりは真剣に腕の中のみさきへと向けられている。

「そうだうーきみ、こいつのことはるーが見ているぞ」
「そ、そう? ……じゃ、お願いするわ」

るーこに言われて少年から視線を離すと、雪見はみさきに駆け寄る。

「藤田君、みさきの様子は……?」
「……」
「だ、大丈夫よね、だって女神だもんね?」
「……」
「ふ、藤田君……」

次第に不安げな色を帯びてくる雪見の言葉にも、浩之は額に皺を寄せたまま沈黙していた。

「ま、まさか……!?」
「……いや、待ってくれ。あんたの言う通り、女神はこのくらいじゃ死なねえ。……と、思う」
「じゃ、じゃあ大丈夫なのね!」

ようやく口を開いた浩之の返答に、雪見がぱっと愁眉を開く。
しかし、浩之は重々しく言葉を続けた。

「……気を失ってるだけなら、いいんだがな」
「え?」
「この人が女神アテナの化身なら、前にもこんなことがあったはずだ」
「それって……」

不安げな雪見に、浩之が心中にあった推測を告げる。

「仮死状態、ってヤツかもしれねえ」
「どういうこと……?」
「12時間で命を奪う、黄金の矢……そいつが心臓に刺さって、先代のアテナは仮死状態に陥ったんだ」
「そんな!? それじゃ……」
「いや、これは俺の推測でしかねえ。今は全然状況が違うしな。
 ……川名がこのまま目を覚ませば、それで済む話さ」
「みさき……」

雪見が、目を閉じたまま動かないみさきの顔を心配げに覗きこむ。

―――刹那。
闇と雲だけが支配していた天に、光が生まれた。
それは瞬く間に巨大な閃光となり、降雨を告げる最初の一滴と共に、落ちた。

「―――タカユキ、アブナイ!」

迫り来るその気配に最初に気づいたのは、柳川祐也である。
ほとんど無意識に、目の前のたいせつなものを腕に納め、跳ぶ。

「うおっ!?」

藤田浩之は、強い力で突然、身体ごと後ろに引かれた。
弾みで抱えていたみさきが手から離れ、瞬く間に遠ざかっていく。

「―――何!?」

深山雪見は、突然放り出されたみさきを抱き止め、その直後に頭上から迫る気配に気づいた。
ぐったりともたれかかるみさきの重みを感じながら、全力で地面を蹴る。

「―――郁未さん」
「わかってる!」

天沢郁未と鹿沼葉子は、ほぼ同時に不可視の力を解放。互いの得物だけを手に、瞬時にその場から飛び退く。
頭上の気配は圧倒的に危険であると、本能が告げていた。

「―――」
「―――るー……?」

完全に石化した少年は、当然ながら動けない。
そして、そんな少年の様子を油断なく凝視していたルーシー・マリア・ミソラの反応は、
この場の誰よりも一瞬だけ遅く、そしてそれが、文字通りの致命傷となった。

「どぉぉぉぉぉっ―――」

見上げたその視界を埋め尽くしていたのは、夜気を吹き飛ばすような、眩い白。

「―――せぇぇぇぇいっっっ!!」

巨大な質量が少年の石像と、るーこの聖衣纏わぬ身を、一瞬にして圧し潰した。
寸秒のタイムラグを経て、衝撃がやってくる。
爆発的な風圧に、まずは音が弾けた。
続いて、落下物に抉られた土と石が、明確な悪意を持つ礫となって撒き散らされる。
周囲の木々が、次々と傷つき、倒壊していく。
一通りの爆風が収まると、間を置かず今度は気圧差で逆向きの暴風が駆け抜ける。
ぶつかり合う風に膨大な土煙が巻き上がるが、すぐに降り出した雨粒に叩かれ、落ちる。
次第に勢いを増していく雨に洗われるように、周辺の視界が晴れていく。

天より降り立った白い輝きの源は、その破壊と混乱の中心に位置していた。
大地に突き立てた拳を無造作に引き抜くと、周囲を睥睨するようにその巨躯を起こす。

「―――何や、入れ食いっちゅうヤツかいなあ……?」

白い巨体の中から、声が響く。
神尾晴子とその娘が宿った神像、アヴ・ウルトリィ=ミスズは、他を圧してそこに在った。




【時間:2日目午前2時過ぎ】
【場所:G−6】


柳川祐也
【持ち物:俺の大切なタカユキ】
【状態:最後はどうか、幸せな記憶を(鬼)】
藤田浩之
【所持品:無し】
【状態:混乱(鳳凰星座の青銅聖闘士)】

深山雪見
【所持品:みさき】
【状態:必死(牡牛座の黄金聖闘士)】
川名みさき
【所持品:無し】
【状態:意識不明(女神)】

天沢郁未
【所持品:薙刀】
【状態:唖然】
鹿沼葉子
【所持品:鉈】
【状態:観察】

ルーシー・マリア・ミソラ
【状態:死亡】
少年
【状態:死亡】

神尾晴子
【持ち物:M16】
【状況:優勝へ】
アヴ・ウルトリィ=ミスズ 
【状況:契約者に操縦系統委任、一部兵装凍結/それでも、お母さんと一緒】

※出刃包丁、ハンガー、折りたたみ式自転車、強化プラスチックの大盾(機動隊仕様)、
 注射器(H173)×19、レーション3つ、それぞれの支給品一式は周辺に散乱、もしくは喪失。
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