「誰でもいい……女を寄越せェェェッ!!」 響き渡る咆哮。 「―――」 そんな岡崎朋也を見つめる、一対の目があった。 伊吹風子である。 彼女は誰にも認識されることなく、朋也の傍らに控えていた。 一体、風子の身に何が起きていたのか。 その原因は、霊獣ムティカパの血を得て進化した炭疽菌にあった。 恐るべき病魔は、特殊な魂魄体である伊吹風子の体内に取り込まれることで、更なる 驚異的な変貌を遂げていたのである。 伝説によれば、遠い遠い何処かに、魑魅魍魎の棲まう世界があった。 その世界には、忠義に果てた一匹の妖魔がいたと、伝えられている。 星型の刃を操り、とある王国を守り続けたその妖魔の名を、風子という。 妖魔の主の名は、朋也。 進化の彼方に、病魔は伊吹風子の内に眠る妖魔の因子を呼び起こしたのである。 風子は待っている。 己が忠義を果たすべき戦場を。 主の命に生き、主の命に死ぬその時を、風子はじっと待っている。 岡崎朋也 【持ち物:お誕生日セット(クラッカー複数、蝋燭、マッチ、三角帽子)、支給品一式(水、食料少し消費)、大変な逸物】 【状況:変態強姦魔】 伊吹風子 【持ち物:彫りかけのヒトデ】 【状態:覚醒・ムティカパ妖魔】 - BACK