そして共通はなくなった




『あああっ…』
『どうした並列世界検索班?』
『それが…大変言いにくいことなのですが…』
『言わなければ何の問題の解決にならぬだろう、報告はありのまましろ』
『はい…実は…最後まで共通ルートの軸上に存在していた名倉由依が別ルートで消失しました』
『なんだと…!』
『先ほど私の部下より報告がありました…これにより並列世界の検索及び、行き来きを行うための触媒が全て消失したことになります』
『何とかならんのか! このままでは我は今の主が大切にしている女子に会わせられなくなるではないか!』
『そちらの件については何とか代わりの触媒となる適合者を探してみます…ですが、全ルートの触媒者がいなくなった今並列世界を検索するのは大変難しい状況で…』
『そこを何とかするんだ! …このままでは義理が立たぬ!』


(どこだ、渚ちゃん? 早く見つけてオレは繭と一緒の世界に行くんだ!)
カバンの中では大変なことになっていることを彼は知らない。




折原浩平
 【所持品:だんご大家族(だんご残り100人:大混乱中)、日本酒(一升瓶)、装置、他支給品一式】
 【状態:渚を探す】

 【時間:2日目01:30過ぎ】
 【場所:D−02(迷って戻った)】
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