「きゃ、きゃあああああああああ!!!」 「こ、この声…瑠璃子さん?!」 「チッ、一体何が起こったってんだ!!」 「た、確か新城さんのトコロに行くって…」 「…もしかして襲われたのかもしれねえ…マルチ!行くぞ!」 「は、はいいぃぃ!!」 二人が駆けつけた先には呆然とした瑠璃子が突っ立っていた 「どうしたんだ、月島!!」 「どうしたんですか!」 「し、新城さんが…新城さんが自殺して…」 「なんだとぉ!!!」 確かにそこには新城沙織が自らの胸に包丁を突き刺して死んでいた 「な、なんだってんだ!一体!!」 「新城さんが自殺するなんて…」 「藍原さんの死がそこまでショックだったなんてね…」 「包丁は家にあったものか…クソっ!やっぱり一人にするんじゃなかったんだ!!」 雄二とマルチは沙織が自殺したものだと信じていた、死体の状況から当然であろう 部屋は荒らされてもおらず、抵抗の後もないのだから… しかし、実際は違っていた 瑠璃子が『電波』で操って自殺させたのだ 確かにこの島には能力を制限する結界が張られている、 通常の状態では普通の人間に『電波』など通じるはずも無い しかし、沙織は通常の状態とは程遠いほど心が弱っていた 何かきっかけがあれば壊れてしまうかもしれないほどに… そんな状態の沙織を操るのはいくら能力が制限されていても容易だったのだ (クスクス、時間が経てば経つほど操る駒が増えるかもしれないね…) 【場所:I−6】 【時間:午後2時頃】 向坂雄二 【所持品:死神のノート(ただし雄二たちは普通のノートと思いこんでいる)、ほか支給品一式】 【状態:沙織を一人にした事を後悔】 新城沙織 【所持品:フライパン、ほか支給品一式】 【状態:死亡】 マルチ 【所持品:ほか支給品一式】 【状態:恐怖】 月島瑠璃子 【所持品:ベレッタ トムキャット(残弾数7/7)、ほか支給品一式】 【状態:次は誰かを操って殺させようかなって思っている】 【補足 電波で操れる人間は極度の精神的ダメージを負っている者でなければならない】 - BACK