少年はずっと考え続けていた。 自分に与えられた使命、そしてそれを成す為の手段。 自分の持つ、今ここにいる自分では無い自分自身の記憶。 ここではないどこか別の場所で、同じような殺人ゲームを繰り返している自分の姿。 何故覚えているのかはわからない。 言えるのは、どこで与えられる役目もいつも同じだと言うことだった。 思い出せないだけで、もしかしたら全く違うことをしている自分がいたのかもしれない。 だとしても今自分の成すべき事はなんら変わらない。 ――姫君の復活とその力の制御。 幾度となく失敗を重ねた。 場所を変え 参加者を変え 進行者を変え それでも何も変わることは無かった。 必ず何らかのイレギュラーが起こり、失敗に終わる。 今回もすでに進行役の暴走で方向性が変わってきている欠片もある。 自分の一挙一動がそれらを修正するに至れるのか。 いつまで自分はこの魂の牢獄とも言えるような時間を繰り返すのか。 答えは、姫君が復活し、その制御に成功した時に出るのだろう。 それまで永遠に少年は欠片を紡ぎ続ける。 「とりあえず、ここから行ってみようかな」 少年は広げた地図を仕舞い、ゆっくりと山を下っていった。 その選択もまた、幾多もの欠片のまた一つ。 少年 【場所:神塚山山頂(F-05)】 【時間:18:15】 【持ち物:レーション3つ】 【状況:目的は参加者の皆殺し。行き先はお任せ】 【全ルート共通(篁の生きているルートは上から3行目4行目を削って下さい)】 - BACK