暇潰し




意識を取り戻したのは、春原陽平の方が早かった。

「とりゃぁっ!くらいやがれっ」
「くっ!!」

コルトパイソンを構えていた住井護の手を蹴り上げる、それは近くの茂みに落ち、二人の視界から消えた。

「てめぇ・・・ぐふっ」

鬼のような形相で睨みつけてくる住井、だがその間にも春原は行動に出ていた。
渾身の右ストレートが住井の頬をえぐり、彼はそのまま膝をつく。
そのまま押し倒した上で馬乗りになり、春原は勝ち誇ったように住井の胸倉をつかむのだった。

「はん!春原様を舐めんじゃねえっ。逆転ホームランだぜ」
「くっそ・・・」

住井もやられ続ける訳にはいかない。
下から反撃を試みようと・・・

--------『そのまま、目の前のブレザーのボタンを外したの』

春原:「はあ?」
住井:「え、何だこれ!!」


--------『春原の動揺の声、住井は気にせず彼のブレザーを肩から落とすの』

住井:「いや、俺も動揺してるって!」
春原:「さ、寒い・・・」

--------『震える春原の肩はか細くて、これから起こる痛みに彼は耐えられるのか・・・住井は不安になってくるの』

春原:「僕何されるの?!」
住井:「ちょ、何なんだ一体っ、体が動かねえ・・・っ」

--------『・・・む、あっちで何か面白い輩が暴れているの。
     一端戦線離脱するの、また覚えてたら遊んであげるの。
     以上、唯我独尊、一ノ瀬ことみちゃんでした。お前等六時間くらいそうしてろなの』

住井:「いっそ殺してくれ・・・」
春原:「さ、寒い・・・」

--------『寒いならお互いの肌で暖めあってろなの』

春原:「ぎゃー!事態悪化っ!!」
住井:「殺してくれ・・・」




一ノ瀬ことみ
能力「神(書き手)の視点」
『武器として支給された変な薬飲んだらこうなったの。』

住井護
【時間 1日目 午後12時30分頃】
【場所 G−5】
【持ち物 支給品一式】
【状況:6時間拘束(午後6時半まで)】

春原陽平
【時間 1日目 午後12時30分頃】
【場所 G−5 】
【支給品 不明】
【状況:6時間拘束(午後6時半まで)】

コルトパイソンはそこら辺に落ちています
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