モニターの向こうでは祐一と4人の大先生の闘いが、今まさに始まろうとしていた。 「ふっ……見せてくれ……感じさせてくれ……真のRRというものをな」 超先生は恍惚とした表情でモニターを眺めていた。 「凄い……こんな数字見たことない! これなら……」 隣でRR値を計測していた滝沢も興奮を隠せない様子だった。 「そうかぁ……そんなに大したもんでもないと思うが」 「なにぃ? お前の目はフシア……!?」 二人はバッと椅子から飛び退いた。 そこに立っていた―――祐一が。 「ど、どどど、どうやって大先生ズの包囲を抜け出したぁっ!」 「何のことだ……? そのような者達はこの宇宙には初めから存在していないが?」 「はっ!?」 慌てて滝沢がモニターを確認する。 「斬魔、秋雨、蒼竜、倉田大介、すべてロスト……いえ、彼らのデータそのものがありません!」 「くっ……なるほど、どんなトリックを使ったかは知らんが、大先生Sすらも倒したか」 うろたえる滝沢とは対照的に超先生は既に冷静さを取り戻していた。 「だが、そのまま逃げておればよいものを……わざわざ舞い戻ってきたお前のその傲慢さが命取りよ!」 超先生は絶対の自信とともに言い放った。 「今こそ見せてやろう! SO-1すら一蹴した私の真の力をっ!」 RR「感感俺俺」 ズバシャーンという効果音とともにRR空間が展開される。 「行けっ、滝沢!」 「はっ!」 超先生の命に一瞬で超地球人化した滝沢が祐一に躍り掛かる。 RR空間の中ではRRに目覚めた者―――滝沢諒助もその一人だ―――を除いて一切の行動は不可能。 それはこの世界の神である超先生が定めた絶対の掟(ルール)! 祐一に死が訪れる!! 決して逃れられぬ死が!! 「ぶげっめれっぢょあおえ……!」 女顔で華奢な体躯というその容姿からは想像もつかないような重いパンチを受けて、滝沢は路地裏で主人公に絡んだ不良のように無様に吹っ飛んだ。 「……!」 超先生は一瞬言葉を失った。 「……な、何故、神たる私が決定した事実に逆らえるっ!? 私は葉鍵板の神! 葉鍵板のスレは全て私のモノ! 葉鍵板のカキコは全て私の自作自演!!」 そうだ、こんな話はすぐに書きかえてやる! 油断していた 油断していた祐一は 油断していた祐一は滝沢の手刀に 油断していた祐一は滝沢の手刀に背中から心臓をつらぬk 油断していた祐一は滝沢の手刀に背中から心臓をつらぬkk 油断していた祐一は滝沢の手刀に背中から心臓をつらぬkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkk ……それ以上いくら頑張っても超先生の指は動かなかった。 「ばっ、莫迦(ばか)なああああ! これは夢だ! 夢に違いないっ! 私は今も誰彼を執筆中なんだっ! ああ……凸、光が見える……」 古き良き20世紀に戻ろうとした超先生の精神を21世紀に引き止めたのは、今や神をも超えた祐一の言葉だった。 「―――その理由(わけ)……知りたいか?」 「なっ!?」 祐一と超先生の間の空間に一冊の書物―――に見える“ナニカ”が浮かんでいた。 その“ナニカ”の頁(ページ)が風も無いのにひとりでに捲られて行く。 ある程度の力を持つ者であれば、そこに記された“力ある言葉”がRRを打ち消しているのを霊視できたことだろう。 「ま、まさか……大先生ズが敗れたのも……」 神託のように……いや、神をも凌ぐ何者かの託宣として祐一は言った。 「我が宝具・滅神正典(ゴッドイズデッド)はあらゆる神性を”殺”す……この意味が分かるか?」 「―――そ、それではっ!」 「そうだ、貴様が葉鍵板の神であろうと何であろうと俺の前では無意味!」 「か、“神殺し”! 実在したのか……!」 「……終わりだな。超先生よ、天に帰る時が来たのだ!」 「なんと不謹慎な」 『相沢祐一(001)』 【時間:一日目12:11分】 【場所:コントロールルーム】 【持ち物:世界そのもの。また彼自身も一つの世界である。宝具・滅神正典(ゴッドイズデッド)】 【状態:真唯一者モード(髪の色は銀。目の色は紫。物凄い美少年。背中に六枚の銀色の羽。何か良く解らないけど凄い鎧装着】 - BACK