茂みの中でイルファは考えていた。 支給品はマカロフ。俗に言う当たり武器だ。 それ故に人を殺すという事が考えに直結するのは自明の事だ。 だからといって人を殺してもいいのか? いいわけがない。 瑠璃様や珊瑚様も決して許してくれないだろう。 だけど私が殺さない事を選んだら、もしかしたら殺さなかった人が瑠璃様達を殺めるかもしれない。 私が人を殺す事で瑠璃様達が殺されないかもしれない。 私が破壊されてもいけない。私が破壊されていいのは命と引き換えに瑠璃様達を守れる時のみなのだ。 瑠璃様達とそれ以外を比較した場合、どちらがより大切か。 そんなのは考えるまでもない。 たとえ人類全てと瑠璃様達でも瑠璃様達の方が大切なのだから…… 答えは出た。 後は決行するのみである。 (瑠璃様……珊瑚様……) (やっぱり私は愛と本能のあいだで揺れ動くいけないメイドロボです……) 【9イルファ】 【時間:午後1時】 【場所:C-02、茂みの中】 【支給品:マカロフ(装弾数8予備弾16)デイバック】 【状態:マーダー】 目的:瑠璃・珊瑚・貴明以外の全員の排除 - BACK